このレビューはネタバレを含みます
思考と感情は分けなければならない
ハンナはアイヒマンを擁護していないし
ユダヤ人を侮辱してもいない
事実を書いているのだ
大量虐殺の一端を担った人間は残虐な人間でなければならない
普通の人であるはずがない
そういう感情が事実を曲げてしまう
思考を停止した人間は善も悪もなくなってしまう
そこに民族の差はないのだ
ナチス・ドイツが特別ではない
自身もユダヤ人でありながら
抑留された経験を持ちながら
冷静に思考し筆を通してその事を伝えたハンナ・アーレント
凄いの一言である
「1つの民族を愛したことはないわ、私が愛すのは友人」