このレビューはネタバレを含みます
とても考えさせられる映画。
ホロコーストの命令に対して、何も考えず忠実に実行した、ナチスドイツの勤勉な役人がいた。
ニュルンベルグ裁判で裁かれる彼を見た、ユダヤ系米国人哲学者のハンナ・アーレントは、役人の行いを「凡庸な悪」と名付けて世界に発信する。
話す能力の不足は、考える能力(誰かの立場に立って考える力)の不足に密接に結びついているという。
そして自らの行いや命令、規範に対して思考判断することなく、盲目的に仕事を遂行したことこそが、ホロコーストのような社会悪を生み出したとした。
高校3年生の時に見た映画で、全てのことに疑問を持ち、理解しようとする姿勢を学んだ。