みゅ

ハンナ・アーレントのみゅのネタバレレビュー・内容・結末

ハンナ・アーレント(2012年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

アレントが自分にしか出せないものを責任を持って発表したことが、生き方として尊敬できると思いました。

終盤のスピーチのシーンは演出や構成も分かりやすく感じられ、印象的でした。


また、登場人物達の「ドイツ人」や「ユダヤ人」といったラベルを外してみると、この映画がまた違ってみえました。

思想や人種など、自分の受け入れられないものを、まずは理解しようとするのではなく、とにかく排除することで、色んな在り方があっていいという態度を取れなかった人たちが出てきます。この登場人物たちはある意味、アイヒマンと共通する部分を持っているかもしれないです。
というより、「凡庸な悪」という言葉の印象からは、自分も感情に任せて、そちら側に立っていてもおかしくないと警告されている気持ちになりました。

やっぱり、こういう映画は、なにも考えずに観るのは難しいです。
みゅ

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