ホドロフスキー監督23年振りの新作。ちなみに監督作は『エル・トポ』しか観てない。
素直な感想を言うと予想していたよりも普通に楽しめてしまった!ホドロフスキーの狂ったエンタメ感覚が支配する130分間という感じだった。
『エル・トポ』でも炸裂していた「意味分からなさすぎて笑ってしまう」というセンスを監督が意識的に使えている作品だったことが上述した感想の一番の理由だと思う。かなりハードなシーン、他の映画だったら正視に耐えないようなシーンもホドロフスキーは独自の感覚で、観客が後引くことなく悠々と見せてしまうからすごい。
ストーリーに関して触れるのならば、この要素のごった煮感、エンタメ感などが『愛のむきだし』に近いのでは?と感じた。また相変わらず凄まじいイメージの連続に引きつけられっぱなし。しかしそれを捉える構図が美しいわけではなく、あくまでイメージが強烈なだけだったりする。そういうとこなんかも園子温との類似性を感じてしまう。
テーマはサイコマジックですかね。ホドロフスキーのことを色々調べるとそんな感じがしました。