マーティン・マクドナー監督、長編2作目。
タイトル以外ほぼ何も決まっていない映画脚本"セブンサイコパス"を友達の力も借りて書き上げようとしていく最中、一癖も二癖もあるやつらが次々と集まってくる。
導入、フェードアウト、ふざけ具合、音楽(これは人が一緒)、そのとっつきにくさ含めてこれまでの監督作品の中で特にコーエン兄弟作品リスペクトを感じた。
強烈なブラックユーモアに、しっかり目のバイオレンス要素を足した感じで後者は苦手なんだけど、前者も尖りまくってていろんな方向に喧嘩売ってる気がする。
ラストのオブジェクトはその象徴な気がしてならない 笑
それをカモフラージュする様に?、お決まりをことごとく外してくる(しかも外し方も独特)な展開はまさにお酒煽りながら書いた脚本のよう。
作品内容的にそんなこと考える意味が無さそうだけど、あの主人公の性質からしてどこまでが本当に経験したことでどこまでがそうでないのか気になってしまう。ほんとに意味ないんだろうけど、そうなるくらい楽しめたんだなということにしておきます。
相変わらず困る立ち位置のコリンファレル、ハッチャケすぎサム・ロックウェル、流石の佇まいクリストファー・ウォーケンと観ているだけでも十分楽しい出演陣。
クラミジアに思うところがありそうなサム・ロックウェルはほんとに楽しそうで何よりでした。
めちゃくちゃ偉そうだけど、これ作った後にスリービルボードを制作してるあたり、すっごくいい方向に深化してて嬉しい。しかもイニシェリン島の精霊でも引き継いでるし、ますますこの先の新作が楽しみ。ただ、ペース的に大体5年に一本か...
しょうがないのでじっくり待ち続けようと思います。