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大統領の料理人の0のレビュー・感想・評価

大統領の料理人(2012年製作の映画)
1.0
『その一皿が、フランスを変えた』とあるが、そんなシーンどこにも無かった。さらにこのポスターの主人公の表情。作中、こんな顔をした瞬間は一度も無かった。

実在の人物ダニエル・デルプシュを基にした物語。最初は面白そうだったけど、だんだんどうしていいか分からないくらいつまらなくなっていった。南極基地へ行ったのは、宮中の仕事で受けた精神的ダメージから回復するためではなく、次のステップへ進むための資金稼ぎだということがラストで分かる。そのためなのか、南極の場面は全然魅せられない。というよりも、何を見せられているのか分からない。南極に勤務する人々が彼女に親愛の情を寄せていても、いまいち伝わってこない。別れの場面も船が岸を離れ、儀礼的に手を振りすぐ船首へと踵を返す。そのわけのわからない南極勤務と、大統領の料理人期間との時間の交錯が、集中力や興味を削がれたのかもしれない。

お別れ会のあの劇、何だったんだろう。下品だし、侮辱しているとしか思えなかったけど、主人公を含め大ウケだった。その国独自のユーモアだから、何で笑っているのかわからなくて困惑した。

結局、料理を作っているシーンは最初のスクランブルエッグのみすごいと思ったけど、あとはもう、ずっと疲れている女性を追っているだけだから、つまらなかった。
大統領役の人は、温かみのある感じのいいおじいちゃんだった。実際の大統領とは雰囲気が違うらしいが。
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