宙2秒

死霊館の宙2秒のレビュー・感想・評価

死霊館(2013年製作の映画)
3.4
ジェームス・ワンが手掛けたホラーシリーズの一作目だが、ソウとは違い古典的なオカルトホラーをリノベーション。しかし死霊はゾンビの代名詞ではなくなったのね。

『悪魔の棲む家』で有名なウォーレン夫妻が主人公。あのオーシャン・アベニュー112は金儲けのためでっちあげられたというオチがついたので忘れ去られようとしていたが、今回はアミティブルとは別の件であるペロン一家事件を皮切りに「怖いのは霊なのか悪魔なのか?」論争を巻き起こした?

日本人には悪魔の怖さがいまいち分からない。邦題を『死霊の館』にしなかったのは、「蝋人形の館」を彷彿させないためなのだろうか。
過去のお化け屋敷系ホラーはトリックアート館のように屋敷自体がトランスフォームしたりするのに比べ、ただ古くて汚いだけに留めた辺りは地味ではあるがリアルに怖い。

アミティブルのような過剰演出がないし、ソウのようなエクストリームなシーンもないので、ゴアなファンには物足りないだろうし、論争も決着がつくどころか始まってすらいない感じなので、その辺りの不満も含めて続編のエンフィールド事件に持ち越せということなんだろう。

冒頭に本編とは関係なく登場する呪われた人形アナベルのインパクトの方が相当強いので、そっちのサイドストーリーも枝分かれしていくことを十分に予感させる。

実際にはウォーレン夫妻は事件を解決できなくて、10年後にペロン一家は引越したらしいとか。10年も住んだペロン一家は凄い。
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