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なま夏のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

なま夏(2005年製作の映画)
3.8
あぶないおじさん益雄(三島ゆたか)は、恋をしている。
相手は、通勤電車で一緒になる女子高生の杏子ちゃん(蒼井そら)。
益雄のピュアな片思い? は、杏子にとってはキモイだけ…。
人生をかけた告白も瞬殺される。とにかく恋愛関係に発展しそうにないこの二人の行方は?
女子高生に恋した中年男の空回り的な行動を温かい目で見つめておらず突き放して描いたエロティック・コメディ映画。
監督は「ヴィタール」などで照明を務めた吉田恵輔が、初監督。
妹からすらストーカー呼ばわりされ、同僚から虫ケラのように扱われ、通勤電車で一緒になる女子高生の杏子につきまとい彼女をおかずにコスコスすることが楽しみのストーカーオッさん益雄の、部屋中に盗撮した杏子の写真を貼りつけ、仕事そっちのけで杏子をつけ回し痴漢まがいまで逸脱する気持ち悪いストーカー的な妄執が、三島ゆたかの演技もあり蒼井そらのピュアな魅力と対照的でひたすら気持ち悪いが、予想外の展開を見せる中盤から吉田恵輔監督のお得意の甘い希望を見せてから絶望に見る者や登場人物を突き落とす展開が健在で、吉田恵輔監督の原点を原液のまま楽しめるダークコメディ映画。
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