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小さいおうちのRiisa24のレビュー・感想・評価

小さいおうち(2013年製作の映画)
3.4
ーーある坂の上に赤い屋根の小さいおうちがあった。そこで女中として暮らしていたタキさんは、小さな告白を入れ込んだ自叙伝を製作することになるのだが、志半ばで亡くなってしまう。ーー

一番印象的なのは倍賞千恵子さん。
どこか懐かしい声と抑揚だと思ったら、泣き出す演技でピンときた。ソフィーだ。泣き方がまるでソフィーばあちゃんと変わらなくて感慨深かった。
音楽までハウルっぽいなぁと思っていたら、エンドロールに久石譲の名が。ジブリが好きな私には得でしかないタッグに興奮した。

昭和初期の慎ましく淑やかな世界観や演者達がとても可愛らしくて素敵だったのだけど、現代パートの妻夫木聡と木村文乃の演技が浮いている。
無礼で自己の欲求のために人を傷付ける若者二人のキャラクターもなかなかウザかった。最後に出てきた老人さんも違和感。
純粋と不純が同居していてこちらまで居心地が悪く誰のことも理解し難い。

それでも過去パートのジメジメした空気感が個人的にはグッときて、面白いとか感動するとかでなく触れてみたかった空気感にミゾミゾした。
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