Riisa24さんの映画レビュー・感想・評価

Riisa24

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トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

4.3

ジム・キャリーの体当たりな演技も、エキストラ含めた役者の怪演もすごい。
トゥルーマンのリアルな純粋さが、精巧に造られた"リアル"社会と多彩なアングルとで強調されている。
この対極的な要素の共存にゾワゾ
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.4

川村元気 原作「百花」で認知症患者の映像化を体験。
レビュー欄で、似たような描写がメインの映画として今作の名が挙げられていたため鑑賞。

百花よりサスペンスチックに描かれていて、より患者の困惑や苛立ち
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

2.8

ーー町内でも随一の仲の良さだったパードリックとコルム。ある日、一方的に絶縁を告げられたパードリックは、当然納得できるはずもなく町中を巻き込んでコルムに説得にいく。しかし、返ってきた答えは非常に冷酷なも>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

5.0

2回観た。
恋愛パートは脈絡が薄くて?ってなったけど、そういうもんだったと思い込めば気にならない。

相変わらずの革ジャンにKAWASAKIバイク。
そして前作オマージュの多いプロット。
多くの世代が
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RRR(2022年製作の映画)

5.0

" 私は "こういう映画たまんなく好き。
ナンセンス & ど迫力 & ヒーロー(?)無双!のやりたい放題映画。
想定外を受け入れて初めて始まるボリウッド、テーマパークで遊んだあとのような高揚感を久しぶ
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マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.3

胸糞親父の娘への執着、再婚相手の許容範囲の広さ、マリコの家庭の何もかもが気色悪くて理解に苦しむ。
ただこういう破綻した家庭は実際にあるから、マリコの終着点も含めて設定としては飲み込めた。

その後、シ
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

1.6

監督の意図が全部裏目に出てる気がした。
「アンチがいるのは本物の証拠」という台詞にも意図があるのか、自分のやりたい事を詰め込んで収拾つかなくなってる。
『バケモノの子』でも感じた起承転結の乱雑さ、メイ
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

イルカと少年×B級サメ映画×海猿(タイタニック)
"家族" とは切っても切り離せない存在。
それはサリー家をみても、キリと実母をみても、スパイダーとクオリッチ大佐をみてもよく分かる。
全編を通して強調
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チャタレイ夫人の恋人(2022年製作の映画)

2.9

--戦争で下半身に障がいを負った退役軍人とその若奥様コニー。
2人の新しい暮らしに金銭的な余裕はあれど、事業に忙しい旦那と満足にスキンシップも取れずコニーは閉塞感のなか生活していた。
そのうつ状態のコ
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チャッピー(2015年製作の映画)

3.9

『第9地区』で数々の賞を獲得した監督が指揮をとり、ハンス・ジマーが初の全編エレクトロ・サウンドトラックを作成したSF映画。

いたってシンプルな人工知能ロボットの成長物語。
SF設定とあの結末を描くた
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トカレフ(2014年製作の映画)

1.6

ーー最愛の娘が何者かによって殺害された。怒りと悲しみに燃えるなか、凶器となった『ソビエト製TT-33トカレフ』の銃に父親・ポールは心当たりがあった。洗ったはずの過去の悪事に、再び足を踏み入れ犯人を探す>>続きを読む

監視者たち(2013年製作の映画)

4.7

プロット練り上げられていて、映画らしいミラクルはありつつもサスペンスに集中できる真摯なストーリーだった。
米国作品と違って、データベース少ないとか、銃社会じゃないとか、キャラ構成が韓国っぽいとか、らし
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風の電話(2020年製作の映画)

5.0

ティッシュ箱ひとつ潰した。家で一人で観てよかった。
これは共感でも同情でもない、救いの映画。

緻密に考えられたうえでの長尺ワンカット撮影や、静かなカメラワーク、登場人物の必要最低限のプロットという構
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百花(2022年製作の映画)

2.8

前情報なにもなしで鑑賞。
認知症を患った母と、過去にわだかまりを残した息子のストーリー。

---日々刻々と記憶を失っていく母を世話しながら、「こちらは母との忘れたい記憶に縛られ苦しんでいるのに、勝手
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ステキな金縛り(2010年製作の映画)

3.7

三谷幸喜ワールド満開。舞台劇チックな脚本、演出、セット、実力派役者と見応えある一本だった。

西田敏行の一人勝ちって言っても過言じゃないほど、彼が出来上がりすぎてる。喜怒哀楽の表現も発声も巧みすぎて、
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.2

下品すぎず真面目すぎない、ちょうど良いあんばいのコメディ青春映画。愛すべき主人公と、憎めない同級生たちの交流に、一緒になって一喜一憂した。
皆がそれぞれキャラ立ちしていて、誰ひとりとして"正解者"がい
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ロマンスドール(2019年製作の映画)

3.2

もっとサスペンス寄りなのかと思った。
いつ園子が豹変するか、いつ哲雄がラブドールに依存して幻覚を見始めるか、とソワソワ構えていたけど、しっかりロマンスだった。

プロットとしては非常にありきたりで、
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おおかみこどもの雨と雪(2012年製作の映画)

4.7

公開当時、母と映画館で鑑賞した。
わたしは中学生で、横にいた母の涙に敏感に反応できるぐらいの半ばの集中力で観ていた記憶がある。
当時はそんな母のリアクションを「同じ立場からしか分からない感情があるんだ
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明け方の若者たち(2021年製作の映画)

3.3

物語も終焉に差し掛かった頃、あらゆるシーンの伏線が回収される。
いわゆるどんでん返し。意外性は感じなかったけど、この展開があるおかげで2話分のストーリーを観た気分に。

大学生の無鉄砲さ、社会への憧れ
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.7

っっっあああぁぁぁ〜〜!エロい!
池松くんの色気!あのテキトーそうで、実は粛々と愛を育てているタイプのオダジョー系列の男!ずるい!

そのオーラに怖じない伊藤沙莉ちゃん!
やはりハスキー声の表情筋くし
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.3

有村架純ちゃんって良い意味で庶民と絶望的に乖離した女優さんじゃないというか、親近感×理想のバランスがとても良いなと終始思いながら観た。

相当な偶然ばかり重なるフィクションストーリー。
それは映画とし
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ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

3.0

Tom Hanksの演技力に見入ってしまう96分。
非常に聡明で柔和なキャプテンの、英雄と被疑者としての顔を丁寧に無駄なく描いていて、心苦しく引きこまれた。

この事件を知らなかった私でも簡潔にさわり
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アダム&アダム(2022年製作の映画)

4.4

某SF映画のパロが多くて既視感7割。
でも全体的にVFXとか役者陣とかセリフ・演出等、かなり楽しめた印象。
中でも "親子間の愛憎" については、特に製作者陣の力の入れようを感じられて非常に好感だった
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ラストレター(2020年製作の映画)

2.8

ぬるま湯に浸かってるような切ない恋愛映画。
学生時代の未練や、すれ違い・勘違い、大人になっても残るシコリは多分当たって砕けるか、それこそ死んでしまうまで引き摺るものなんだろう。
幸運なこの映画の登場人
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キスから始まるものがたり(2018年製作の映画)

3.8

アメリカ版少女漫画ともいえる、展開の軽い恋愛映画。
小・中学時代に一度は妄想したことのあるだろう、学校で1番のイケメンからモテるシナリオは純粋にときめいた(笑)
男女の体格差もめちゃ良い…

プラスα
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

1.4

超置いてけぼり喰らうアメリカンジョークまみれの風刺映画。
全く肌に合わなかった。

主役級の役者ばかりで、VFXにも金が掛かっていると見て取れる。
流石のNETFLIXだなと苦笑いしつつ、足し算ばかり
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男と女(2016年製作の映画)

2.6

良くも悪くも中途半端だなぁ…。
ソウルの夜景とヘルシンキの雪景色が美しいだけの不倫映画。
二人を囲む家庭内の人々もイマイチ納得しにくいキャラ性。
官能シーンもすごくありきたりな絡みと撮り方で、全体的に
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スクールズ・アウト(2018年製作の映画)

2.9

ホラーか?不穏な雰囲気のあるヒューマンドラマという印象だった。
グロもバイオレンスも幽霊も何も出てこないから苦手だけど観られる。

全体的にパンチが弱くて、ストーリーも演出もキャラクターも中途半端…。
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リトル・ダンサー(2000年製作の映画)

4.4

"正統派"な、心温まるヒューマンストーリー。

皮肉ではなく、本当に終いまで綺麗に描かれていて、綺麗に感動してしまう。
家族の訣別と団結、性差を超えた夢への熱い情熱が涙腺をつつきまくって堪えきれなかっ
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

3.0

嫌いだ。
『百円の恋』や『グラン・トリノ』を見た時のような嫌悪感だ。
女の性被害を男のむさ苦しい綺麗事に昇華させた、男が作る男のための映画。
結局女が男を汲み取って絆されて歩み寄んなきゃ締まらない話だ
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ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い(2009年製作の映画)

4.0

馬鹿馬鹿しくて良い。
屋上の手紙からの契りとかサイコーにクセになる。Haha
暴力、下ネタ、犯罪、謎に出てくる大物出演者…。
これぞアメリカンコメディ!という暴走感が非常に良い。

消えた花婿のオチは
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レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

3.8

世代を問わず、ジャンルも問わず、オタクも非オタクも楽しめる、嘘のような幻のエンターテインメント。
膨大な数の隠しキャラ、オマージュシーン、台詞、乗り物に必殺技!
使用許可を取るために奮闘したスタッフ達
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シャッター アイランド(2009年製作の映画)

4.1

映画っぽーい映画!
全編通して薄暗く曇った映像と、不穏なキャラクター達に囲まれ、見る側を翻弄していく展開が続く。
考える映画ではあるが、ミステリーの技法として挙げられるものを考慮しながら観ると、割と想
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ピッチ・パーフェクト2(2015年製作の映画)

2.5

1をも凌ぐ、品のなさ、個性の強さ、終わり良ければすべて良しのやりたい放題ムービー。

冒頭、サイテーなスキャンダルを起こし、よく分からん謹慎や処分や誹謗中傷を受けたにもかかわらず、何故か世界大会には出
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フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ(2015年製作の映画)

3.0

---経験のない純真女学生(アナ)は、学生新聞の取材で訪れた企業先のCEO(グレイ)との運命的な出会いの末、とある"契約書"を渡される。それは、彼の所有物として理想型に徹するというものと秘密保持を約束>>続きを読む

ラブ・アクチュアリー(2003年製作の映画)

3.9

変な映画…(笑)
空港で再会した人々のインパクトある映像から始まる、"真実の愛"を描いたオムニバス式ストーリー。
ライトノベル的感覚で見始めたのだが、エンタメ全開、整合性まる投げ!という予想を上回る展
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