PARADISO

ブランカニエベスのPARADISOのレビュー・感想・評価

ブランカニエベス(2013年製作の映画)
3.0
2013年11月26日 なかのZEROにて試写会鑑賞。
ゴヤ賞で作品賞、脚本賞を含む10部門の受賞を果たしたサイレント映画。
誰もが知る童話の「白雪姫」に、スペイン名物の闘牛を絡めて綴られる、ダークファンタジー。

Ustream映画トーク番組「生シネ」を介して交友を持たせていただいている方より御招待を受け、なかのZEROへ初訪問。
中々鑑賞する事の少ないスペイン映画という事も有り、興味津々。
先ずはOPのカットに魅せられて期待が高まるも、其処から物語終盤までは正直辛かった。
”幼きヒロインを次から次に襲う苦難”という設定があまりにも絵に書いたようなベタな演出で、個人的に拒否反応に近いものを感じたのである。
しかしその辛さがあったから(若しくは自分が耐えたから)こそ、終盤からラストまでの展開が深々と心に刺さる事となる。
それは正に”残酷なファンタジー”。

無声映画ならではの効果的な音楽の使い方が、あるシーンに於いて鳥肌が立つような痺れを味わわせてくれる。
そしてヒロインが辿る”残酷的に色めく運命”に於ける、着地点の見事さには唸らされる事しきり
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