マチャアキ

スリーピング・ディクショナリーのマチャアキのレビュー・感想・評価

3.9
最初にこの作品を観ようと思った時は、ジェシカ・アルバ氏何ゆえ出演したの?か?と。一見、エロ線?とも思ったが、これはそういう作品ではなく、もう一段上がったところの深さがあるのだと観るほどに感じました。
🇬🇧イギリスが世界1/4の領土・植民地を有していた大英帝国時代のお話。日本は昭和初期ですね。端的に言うと植民地ボルネオ島に、本国イギリスから統治役人としてジョンが派遣されてくる。先ずは言葉を覚える近道として、スリーピング・ディクショナリーという現地人と共に暮らすことに。この現地人にジェシカ・アルバ氏が演ずるセリマが配される。節度ある紳士ジョンもセリマの美しさには敵わず一線を越えることとなるも、ジョンは本国に帰り別の女性と結婚。セリマも現地の男性と結婚してしまう。しかし、セリマがジョンとの間にできた子を産み育てていることに気付いたジョンは。。。ジョンの妻セシル、セリマの夫バラサイ、粗暴な役人のネビルたちも相俟って話に厚みを持たせる。
何が大事なのか、大切な人は誰なのか、進むべき道は何処なのかー。ターニングポイントの都度、考えに考えて絞り出す答えは本当に正しいのかー。ジョンの無償の優しさ、セリマの強い愛、セシル&バラサイの赦し許すことができる想い。それぞれが背負う相手に対しての重み。考えさせられる時間は濃厚過ぎて、1時間50分とは思えない。〝人生は一度きり〟と静かに胸打ち考えさせられる良作。
マチャアキ

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