垂直落下式サミング

戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ! FILE-01 恐怖降臨!コックリさんの垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

4.0
戦慄怪奇ファイルコワすぎ!が、「超」コワすぎ!シリーズとなって帰って来た。お馴染みの面々が都市伝説の物の怪「コックリさん」に立ち向かう。
高校生相手に凄む工藤、慌ててあいだに割って入る市川、冷静にカメラを回す田代、コックリさんの呪いに悩まされる投稿者の女子高生たち、地味な面子ながら彼等の演技合戦が見物。
序盤の投稿映像、いかにもネット世代な女子高生ふたりがユーチューバー的なじゃれあいをして深夜の学校に入っていく。ここで最初に建造物の立地や間取りをしっかり認識させる周到さは、さすがコワすぎブランドというべきか、抜かりはない。
やはり本作は、ファン向けに作られた番外編としての意味合いが強い。これまでのシリーズの良さを拡大再生産しているのが一番の売りだ。八作目ともなると工藤市川の夫婦漫才の軽快なリズムが途切れない。
コックリさんはなぜ「さん」付けなのか、呼び捨てでいいだろうと工藤が吼え、それに呆れる市川、黙々とその様子を撮影する田代、ひとつの意思によって繋がったものたちのチームワークは美しい。
「コックリの野郎がガタガタ言うようだったら俺にも考えがある」
「俺がお前の不幸になる。お前が学校に来ない限り、俺はここでお前を叩き続ける」
「押し付けられたルールで勝てるか、ルールはな、自分で作るんだよ」
工藤が奇跡の名言を連発。ここにきてセリフの仰々しさが激しくドリフト、ニンニクパワーと唸る金属バット、廃校に響く罵詈雑言、危うし狐憑き!
このシリーズの女の子たちはかわいいね。今回のヒロインは小生意気なメスガキみのあふれるニーナちゃん。ゲストキャラの個性が強いから、レギュラーメンバーたちもイキイキと演技できているようだ。