【はえーよ】
劇場行けずDVDにて。
でも見せ所は大雑把な作りのCGだし、煌びやかなダンスもなかったので、大スクリーンでなくともあまり残念感なし…これいいのか悪いのか(笑)。
テルグ語映画だそうで、この泥臭い感覚はボリウッドより、地理的にお隣のタミル語映画に近いと思った。どおりでラジニカーントがヒーローとして「ゲスト出演」しているわけだ。
蛆虫時代すっとばしたテキトーな輪廻だったし、ナンセンス映画と思ってすんなり楽しめました。
終わると忘れそうになるけど、これって父ちゃんが子供を寝かしつけるため、その場でこしらえたおとぎ話なんですよね?制作陣もそこを言い訳にしているのだと思うけど。
一番の衝撃はヒロイン、ビンドゥちゃんのすっとこ適応能力とすっとこモラル欠如でした。
ハエのアレを一発で信じて、ハエのアレに迷わず手(指先)を貸すおそろしい女。確か仕事はソーシャルワーカーじゃなかったっけ?かわいい顔してもう。少しは躊躇してくれたら、ドラマとしても心惹かれるものになったのですけどね。
マッキーの活躍はご苦労様だし面白いけれど、似たレベルのバリエーション攻撃ばかりだから段々、冷めてくる。と、復讐よりストーキングの色が強く見えてきます。皮膚の肉削ぎなんてゾッとするしね。
もっとシナリオで唸らせるか、いっそ90分位に刈り込んでもよかったんじゃないか。まあハエのやることだし、『アシュラ』なんかに比べるとずっと軽いのですけどね。
ブラックというよりは嫌悪感をどこかに残しつつ、それでも楽しめました。しかしこの感覚は、インド映画にはどこかに常に、見え隠れするなあ…という気がして、いつかその正体を見極めたいと思っています(笑)。
<2014.6.23記>