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るろうに剣心 伝説の最期編のmanamiのレビュー・感想・評価

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『明治剣客浪漫譚』原作タイトルにあるように、これは明治という時代の物語。幕末の動乱に押し流された過去を持ちながらも、新しい時代に辿り着いた剣客の話なのだ。
争いを知らない世代が作る新しい世を見ていたいのに、その先の未来へ進みたいのに、過去が追い縋ってくる。暗い時代へ引きずり戻そうと伸びてくる手を断ち切るために、剣心は逆刃刀を振るう。
序盤、奥義習得のため師匠から再び修行を受けるくだりが熱い。二人が揃うとどうしても龍馬伝を思い出しはするけど、ちゃんと剣心と比古清十郎に見えるのが素晴らしい。
そして今作での剣心も不殺の誓いを破ることなく戦いまくる。アクションはどれもとんでもなくかっこよくて、中でも私のイチオシは対瀬田宗次郎戦。狭い上に障害物もある場所での戦闘って、なぜだか色っぽくないですか、大好きです。柱や壁を避けたりあるいは利用したりしながら、ギュインギュイン戦う二人が最高です。
ラスボス戦もしびれるね〜。ターザンロープで飛んで来た見ず知らずの男に蹴り飛ばされて「なんだお前は」と志々雄真実がブチギレる、そりゃ無理もない。蒼紫様にも同様に「誰だお前は」とごもっともな質問。
そんな感じで今作もやはり原作からの変更は多い。どうやって船に乗ったんだとか、ツッコミどころも数多あり。でもそれらを吹き飛ばせるくらいの面白さは確実にある。左之助の戦いとかセリフとか、ラストで剣心が見せる表情とか、第一作からの流れを汲んでいるのも美しい。

30
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