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青天の霹靂のmanamiのレビュー・感想・評価

青天の霹靂(2013年製作の映画)
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いつの間にやらすっかり雷の季節ですね。ってことで、こちらの作品。
ちょっと前に観た作品では残念な使い方をされてた大泉洋、今作では見事にしっくりきてる。後輩に一歩も二歩も先を行かれてる不甲斐なさ、スーパーで見せる器の小ささ、水浸しやら落っことすやらの不運っぷり、どれも安定感抜群です。
逆に、気合い入れてマジックを披露する場面での、不思議とかっこよく見えてくる華のある雰囲気もこれまたぴったり。
対してチョットチガウ感あるのは、柴咲コウ。チャイナドレス姿は可愛いんだけど、場末感とか薄幸感とか、さらには昭和感がな〜。いやほんと可愛いんだけどもね。私的にはここは池脇千鶴のイメージだわ。
ストーリーはまあ、こういう事が起こるんだろうなって思ってた事が起こって、こんな事言うんだろうなって思ってた事を言う。んで、これが伏線なんだろうなって思ってた事が、思ってた通りに回収される。
でも今作の場合は、それで問題なし。こういう系の作品で変に凝った演出されたり、時間軸を妙にいじくり回されたりしたら、嫌味に感じちゃうだろうから。
ただし、こういう安心設計にするなら、なんで勤務先をラブホにしちゃうかな。ここさえ違ってれば、家族でのんびり観られるのに。
ついでに腑に落ちないのは、名前のくだり。「チョコ食べちゃダメだよ」までの二人の会話と、会場で呼ばれるとこと、もうちょっと重ねればいいのに。なんで微妙にずらすの?
あとはまあ、これを言っちゃうと身も蓋もないんだけどさ、人間って胎児の時点で既に生きてるよね。同じ時間に同じ人物が二人いることになっちゃってると思うのよ。
というわけで、○でも✖️でもなく、△のオンパレードって感じの作品。良くも悪くも。

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