スクリーン2番

渇き。のスクリーン2番のレビュー・感想・評価

渇き。(2013年製作の映画)
3.5
ほらほら〜狂ってるでしょ〜って感じ。下手な映画だったら嫌いになる分類の映画だけど何かこの映画は全てが上手い塩梅で絶妙。変に癖になっちゃう好きな作品のひとつ。割とリピートしてる。
てか監督が好き。「告白」撮ってる時点で勝ち。

原作は「果てしなき渇き」それを「渇き」の2文字でまとめちゃう。監督のクセかな。
「ぼぎわんが、来る」も「来る」にしちゃうし。まぁ2文字の方が映画にする上ではキャッチーで良いのかなとも思う。監督が昔テレビCMとかを手掛けてたらしいから、何かそういうのも関係してるのかね。短くコンパクトに分かりやすく伝える事が大事みたいな。

前半はパーティーでお薬でラリラリラーって感じだけど夏のプールに清水尋也が突き落とされたりカーチェイスしたり。かと思えば雪原で役所広司が渋い顔してたり。緩急が凄い。
「プチエンジェル事件」モチーフらしいけど、どうなん?事件そのままって感じではなさそうだったかな。闇深い事件だから「たっくーTV」とかYouTubeで解説動画を観てね。
別に観なくても映画は単体で楽しめるけど。
時系列とか初見じゃ混乱するかも。なんか全体的にグチャグチャだもん。

オダギリジョーがエロい。別に出さなくても良いかなってキャラだけど何か尺が余ったのかな?って感じで出てきた。
妻夫木聡のキャラは漫画的過ぎてやり過ぎ。チュッパチャプス舐めながらニヤニヤしてる警察とか何処の厨二病が考えたキャラクターだよって感じだけどソレが良いよね!

総括すると小松菜奈が作品を喰ってて凄い!凄い!って感じでした。初主演?でこんだけ爪痕残せる唯一無二の雰囲気と美貌。危ない匂いと掴み所のない煙みたいな演技。浅野いにおに描いてもらいたい猫顔。
小松菜奈でない女優がキャスティングされてたら映画の魅力は半減どころか瓦解していたと思う。