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ラストエンペラーのいのネタバレレビュー・内容・結末

ラストエンペラー(1987年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

大海を知った蛙が井の中へ戻っていく話

ジョンストンは溥儀にとって外界へ開く窓のような存在として描かれる。「自分の意見も言えない私は紳士ではない」と自覚し、自転車で城からの脱走を図るシーンは美しかった。溥儀が意思を持って行動したからだと思う。しかしこれも失敗に終わる。

紫禁城を出るきっかけは、自分の意思ではなく日本軍の意向だった。満州民族としての自分、皇帝としての自分に囚われるあまり、結局傀儡皇帝となってしまう。彼が収容所の中で靴紐を結ばせるシーンは物悲しい。
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