R.I.P. Ryuichi Sakamoto.
1950年、ソ連軍の捕虜として中国へ送還された一人の男。
ごった返す人々の列から外れ、ひっそりと自殺を図ろうとする。
薄れゆく意識の中で、男は幼き皇帝だった頃の日々を思い出していく。
わずか3歳で清王朝最後の皇帝に即位し、激動の時代を歩んだ愛新覚羅溥儀の生涯を描く歴史大作。
昔から右のジャケットだけは記憶にあった。
”手前の子ども誰?”みたいな笑
中国の歴史映画ということで敬遠していたが、これがまたぐんぐん引き込まれて面白い。
確かに満州事変のことは詳しくないが、幼少の頃から続く孤独な生活、政権交代による紫禁城追放、大日本帝国の思惑による満州国での皇帝即位。
もう色々ありすぎるし、誰も経験したことがないような人の人生を見るのは楽しい。
哀愁漂うラストも良かったし、オリジナル版163分は見応えがある。
監督はイタリアのベルナルド・ベルトルッチ。
調べてみるとかなり脚色されているようで、どこか官能的なのも印象的な作品だった。
そして本作の音楽、出演された坂本龍一さんが先日亡くなりました。
僕が教授を知ったのはYMOの御三方で出られていたKIRINラガーのCMでした。
その後バンドマン時代には「戦場のメリークリスマス」を見て、その寂しげで繊細な音楽に大きく影響を受けました。
ご冥福をお祈りいたします。