蔵なもし

ラストエンペラーの蔵なもしのレビュー・感想・評価

ラストエンペラー(1987年製作の映画)
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途方もなく長いというイメージと、途轍もなく固いという先入観から敬遠してきた作品の一つですが、BSの番組表で発見したところ3時間足らず。これなら観れるなと思い、僕が避けがちな名作と呼ばれる本作を鑑賞することにしました。
(調べたところ、劇場公開版とソフト版とあり、ソフト版は途方もなく長いようです。僕が観たのは劇場公開版か大幅にカットされたソフト版か、定かではありません。)

タイトルにもある清王朝最後の皇帝、愛新覚羅溥儀陛下ですが、僕の中では眼鏡をかけた気の毒な方という記憶しかありませんでした。

撮影当時、紫禁城を借り切る壮大なロケーションで撮られた豪華絢爛な映像が、時代に取り残された彼の孤独を一層際立たせていました。
構成も現在、過去が交互に描かれて思いのほか観やすかったです。
確か、日本人の奥君を娶ったと記憶していましたが、それは弟君の方だったとか、色々とはっきりした所もありました。

やはり、彼は眼鏡をかけた気の毒な方でした。最後のコオロギが表すのは、死してようやくその重責から解放されたということなのでしょうか。