なちゅん

マイティ・ソー ダーク・ワールドのなちゅんのレビュー・感想・評価

4.4
壮絶でしっちゃかめっちゃかで壮観な1本。
MCUの中でやっぱり1番好きなのはアスガルドかもしれない。ソーもロキも、本当に好き。2人ともある意味素直でまっすぐ。ちゃんと兄弟それぞれをぶん殴るジェーン大好きだし、ソーの戦友たちに裏切ったら殺すって言われ続けて「queue the line」と皮肉ったロキは完璧。

いやあだめだ……ロキが好きだわ。出てきた瞬間から泣きだしてしまう。
信用できないって、とんでもないトリックスターだって分かってても、ただただ居てほしいと思ってしまう。セリフの一言一言、表情のひとつひとつがロキらしくてどうしても憎めない。どうしてもヴィランに見えない。
王妃の死後、平然とした姿を見せていたかと思えば、実際はあの荒れよう。黒い長髪をぐしゃぐしゃにして、あんなに綺麗にはためかせていたマントはなくボロボロにくたびれた服を着て、スマートにカツカツと踵を鳴らしていたブーツもなく裸足で(ここのロキは Only Lovers Left Aliveのアダムそっくりで変な声が出た)。悲しんでいたと思うのかなんて言ったって、ほら、いかんせんなにも信じられないから。ロキの魔術が王妃譲りなのは確かに彼が愛されてきた証拠。彼がそれを感じていないわけがないのに、と思ってしまう。

ああ、でも、どんなにロキが好きでも、やっぱり願うのは平和だしソー側なんだよなあ。
なちゅん

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