片腕マシンボーイ

もらとりあむタマ子の片腕マシンボーイのレビュー・感想・評価

もらとりあむタマ子(2013年製作の映画)
3.7
「Seventh Code」観たら本作も観たなったから再鑑賞再レビュー
平日の昼下がり、だらしない格好でプッチンプリン食べながら観るのにこれほど適した映画があるか?

大学卒業して実家に寄生すんよ、って話

冒頭、遅い目覚めのタマ子が昨夜の残りのロールキャベツにかぶりつくところから、山下敦弘の描く日常へと引きずり込まれる
日常の主人公は我々の中に眠るぐうたらの化身タマ子、その振り切ったぐうたら具合は決して我々の姿をそのままに写しているとは言い難いが、こんな要素が全く無いと言い切れる人もなかなかいないのでは?

映画好きのあっちゃんにとって憧れの監督であった山下敦弘作品ということで、あっちゃんのアイドルイメージを払拭するかのような振り切った演技も素晴らしく、ロールキャベツを口いっぱいに頬張る顔がとってもブスでめちゃ愛おしかったですよ、キュンキュン

またタマ子のお父さん役の康すおんさんや、タマ子に弄られる中学生など周りを囲むキャラクターも愛らしく、タマ子のぐうたらっぷりにイラっとしながらもなんだかんだ優しい気持ちになれる作品でして
新しい世界に踏み出す勇気がなくついつい父の優しさに甘えてぐうたらしてしまうタマ子や
娘がすぐそばにいる生活に別れを告げ難く、ついつい寄生する娘を甘やかしてしまう父
それぞれに1歩踏み出すまでのゆったりとした日常は決してドラマチックとは言い難いけど、まんまと応援させられちゃうんだよなぁ

「少なくとも今では無い!」映画史に残る名台詞やぁ