あ

アウシュビッツ ホロコーストガス室の戦慄のあのレビュー・感想・評価

3.3
映画と言うよりドキュメンタリー。
自分は歴史に興味があるためホロコーストがどんな事なのかを具体的に説明できるが、街中の人に「説明してみて」と突然きいて一体どれだけの人が答えられるのだろうか。高校生に行ったインタビューの意味はここにあると感じた。

運ばれてきたユダヤ人たちが“選別”され、ガス室に連れられていき命が絶えていく姿が静かにリアルに描かれていて戦慄した。
時折でてくる当時の写真。遺体が映るため、苦手な人にとっては見られないと思う。
ガス室の作り、ガス室に連れられていく様子、苦しむ人々の声、殺されたあとの処理(歯を抜いたり)が淡々と描かれている。
淡々だからこそ考えが広がった。他のユダヤ人迫害の映画を見てきたが、誰かにスポットを当てるのではなく犠牲になった人々全員を平等に描いていてそれが逆に新鮮で、後世に名の残らなかった多くの人達がそれぞれの想いを抱きながら命を落としたのだと改めて感じた。

出演者たちも全裸で挑んでいて、それがよりドキュメンタリーとしてのリアルさを増していて良かった。
あ