ミミズ式SGキネマ倶楽部

エクスペンダブルズ3 ワールドミッションのミミズ式SGキネマ倶楽部のレビュー・感想・評価

3.9
頭からっぽ映画こと、「エクスペンダブルズ」シリーズ第3弾。本作は前作からブルース・ウィリスは出演しないものの、ハリソン・フォードとメル・ギブソン、そしてアントニオ・バンデラス、ウェズリー・スナイプスが入部。シリーズの持つアクションスタースター大感謝祭は今回も健在です。

 今回はストーリーでも語られていますが、「世代交代」がテーマになっています。自分たちを老いぼれと称し、一時エクスペンダブルズは解散。新しい若いメンバーをリクルートしていきます。その中には、「トップガン マーヴェリック」で印象を残したハングマン役のグレン・パウエルの他、ケラン・ラッツ、ビクター・オルティスそして格闘家のロンダ・ラウジーが参戦。特にロンダ・ラウジーの柔道を取り入れた終盤のアクションは多彩な動きをしており見ものです。

 遂行される作戦も古いメンバーではド直球の銃乱射・カーアクションですが、若いメンバーでは、ITを駆使した現代風のアクションになっています。クライマックスではそんな何十年と歳のかけ離れたメンバーで怒涛のアクションを繰り広げ、それが見事にマッチしています。

 一方で上映時間は126分と100分程度だった前作、前々作と比べても長く感じます。また「エクスペンダブルズ(消耗品)」と称するだけあり、12人のメンバーそれぞれが、割と薄味に消耗されていくのが残念でしたね。特にジェット・リーはメル・ギブソンとリーサルウェポンでの共演もあったので何かしらの絡みはほしかったかなぁという印象です。まぁその分、新メンバーたちは生き生きとしていましたが。

 総じて軍用ヘリや戦車などを持ち出して前作以上に巨大化した敵や爆破直前のビルの中で「エクスペンダブルズ」のメンバー全員がアクションをとにかくしまくるという荒唐無稽さ。スターたちが築き上げた80’sアクション映画感を現代によみがえらせてくれる本作は、やはり最高の感謝祭です。今回もビールを片手に是非お楽しみください!