このレビューはネタバレを含みます
『エクスペンダブルズ』シリーズ、第3作。
ブルース・ウィリスが離脱したものの、メル・ギブソンにハリソン・フォード、ウェズリー・スナイプスにアントニオ・バンデラスと、新たなスターが参戦。
中でも、メル・ギブソンは悪役として、これ以上ない程の人選で興奮しましたし、スタローンとの共演も見応えがありました。
物語的には、前作同様に復讐譚をベースにしつつも、バーニーがチームを解散し、新たなチームを作る様子が描かれます。
まぁ、3作目となるとマンネリ感もあるし、オジサンだけでなく、若者の活躍も描くという狙いがあったのでしょう。
個人的にもグレン・パウエルやロンダ・ラウジーを見れて嬉しかった部分もあるのですが、でも、『エクスペンダブルズ』の魅力って、オジサン達が軽口を叩きながら楽しそうに銃を撃つところにあると思うんですよね。
結局、いつものオジサン達も後半から合流するわけですけど、こうなると、ただ単に回りくどいだけと言いますか、段取りの悪い話に見えてしまいました。
折角、若者世代を描くのなら、オジサン世代との対比…世代間闘争を描いても良かったと思うのですが、その辺の意識も希薄で。
例えば、若者チームはメルギブ側の手下として登場させて、オジサンチームと対立しながらも、メルギブの差別発言に嫌気がさして、スタローン側に寝返る…という展開にしても良かったんじゃないかな~。
若者チームが出てくるせいで、ウェズリー・スナイプスの存在がすっかり消えてしまったし、やたらハイテンションのバンデラスはちょっと浮いて見えたりと、全体的に詰め込み過ぎでバランスの悪さを感じてしまいました。
それはシリーズで唯一2時間を越える上映時間からも明らかでしょう。
多少、歪なところがあっても、映画作品として見易くて分かり易いのが『エクスペンダブルズ』シリーズの良さだと思っていたので、その点も含めて残念だったな…という印象です。