ノットステア

インターステラーのノットステアのレビュー・感想・評価

インターステラー(2014年製作の映画)
4.2
◯アマプラ紹介文
【本編のみ収録】地球の寿命は尽きかけていた。居住可能な新たな惑星を探すという人類の限界を超えたミッションに選ばれたのは、まだ幼い子供を持つ元エンジニアの男。彼を待っていたのは、未だかつて誰も見たことがない、衝撃の宇宙。はたして彼は人類の存続をかけたミッションを成し遂げることが出来るのか?



◯きっかけ
クリストファー・ノーラン作品はバットマン三部作は好き。『TENET』で挫折していた。
今年知り合った人が『インターステラー』が好きと言うから、観てみることにした。本当は先週観るつもりだったんだけど、仕事で疲れたあとに今作は長すぎた、、、
その人に昨日観ようと思ったけど挫折したと伝えた。その人が好きなのは『インセプション』のほうだった笑
『インターステラー』を観たあと、『インセプション』も観ます。もうこうなったら『メメント』も観るか!



◯感想
interstellar…星と星の間という意味。

ブランド教授(マイケル・ケイン)「宇宙への船出は星から星へ渡るインターステラーの旅だ。我々の寿命を超えた遥かなる先へ。立ち向かえ。個を捨てて人類という種のために。穏やかな夜に身を任せるな」

重力と相対性理論。ワームホール。ブラックホール。

人が嬉しくて泣いたり、寂しくて泣いたりすると、どうやら僕はたまに共感してしまうようです。
そのたまにとか、条件とかがまだ自分でもわかってないんだけど、、、

宇宙に行く話で、マット・デイモンも出演している。『オデッセイ』を観た僕はそれだけで嬉しい。しかも1人で宇宙にいたということが。

以下、ネタバレあり
















その星の1時間は地球の7年間。その星で3時間ちょっと過ごしてしまう。
あっという間に23年間経ってしまう。地球の家族からメッセージが送られてきている。受け取ることはできても送ることはできない。
そこでの主人公クーパーの涙に共感した。

マン博士が良いことを言う。良いことを言ったあとで、卑怯者だった。いや、クーパーが卑怯者だと言っただけで、仕方ないところもあるけど。
宇宙で1人で死ぬのは怖い。地球を経つ時、マン博士には死ぬ覚悟があった。けれど誘惑に負けた。
地球に信号を送れば人が来る。しかし、地球に来た人は、マン博士のもとに地球の未来があると思って来る。しかし、そこに未来はない。
宇宙にいる他の科学者のもとに地球の未来があるかもしれない。だが、地球にいる人たちにはわからない。他の科学者ではなく、マン博士のもとに来たのがクーパーたち。
だから、マン博士には、皆で地球に帰るとか、皆で地球の未来を救うとか、そういう気はない。自分一人が。自分一人で。

5次元世界でのクーパーの「愛が観察可能なら何かで数値化できるはずだ」というセリフはよくわかんなかった(ブランド博士も同じことを言ってたけども)し、5次元がなぜクーパー娘のマーフの本棚の裏に繋がってるのかとか、なぜブラックホールから抜け出せたのかとか、ブラックホールで押しつぶされなかったのはなぜ?とかはよくわからなかった。

恋人を思う愛の物語であり、父と娘の愛の物語だった。こういう愛の表現もあるのかと驚いた。
愛は時間も空間も超える。
10年も会ってない人に銀河を超え引き寄せられる。もう死んでいる人に引き寄せられる。
父クーパーが発したメッセージを娘のマーフが解読する。
ユリイカ(我、発見せり)。
それにより、プランA成功。人類は土星の近くに住む。

エドマンズ博士のいる惑星に行くか、マン博士のいる惑星に行くか。
アメリア・ブランド博士はエドマンズ博士の惑星を選ぶ。理由は愛。しかし、クーパーに反対される。結局マン博士の惑星に行き、マン博士に騙される。
その後ガルガンチュアというブラックホールを経由し、アメリアは恋人であるエドマンズのいる惑星に行く。
アメリアはもともとエドマンズがすでに亡くなっている可能性の大きさを理解していた。それでも愛という未知の力に惹き寄せられ、映画のラストで、アメリアはエドマンズ博士の惑星にたどり着く。やはりエドマンズは既に亡くなっていた。
アメリアは船外にいるが、ヘルメットを脱いでいる。つまり、そこは人類が生存できる惑星。
アメリアは地球から運んできた多数の有精卵で人類を存続させるだろう。つまりプランB成功。

クーパーはアメリアのいる惑星に向かって飛び立つ。二人の間にも愛がある。仲間としての愛だろうか。
クーパーはアメリアのもとにたどり着けるだろうか。
いつか、土星の近くに住んでいる人類たちがアメリアのいる惑星に向かうのだろうか。
その後も気になる話だったが、愛の持つ力が手掛けたところで物語は終わる。



◯印象的なセリフ
クーパーの父「正しい動機とは土台だ」

クーパー「娘は10歳だ。相対性理論は教えられなかった。」
アメリア・ブランド博士(アン・ハサウェイ)「世界を救うってことも?」
クーパー「言ってない。親になれば君もきっと分かる。子供には心から安心していて欲しい。世界が終わるなんて10歳の子には言えない」

アメリア「正直な気持ちに従いたいの。私たちは理論に縛られすぎてきた」
クーパー「君は科学者だ」
アメリア「聞いて。だって愛は人間が発明したものじゃない。愛は観察可能な"力"よ。何か意味がある」
クーパー「愛の意味か?社会の安定に子孫繁栄…」
アメリア「死んだ人への愛も社会の安定なの?」
クーパー「いいや」
アメリア「愛には特別な意味がある。私たちは理解してないだけ。これは手がかりなのかも。私たちには感知できない高次元につながる。10年も会ってない人に銀河を超え引き寄せられてる。おそらくもう死んでいる人に。愛は私たちにも感知できる。時間も空間も超えるの。愛が未知の力でも信じていいと思う。分かった。そうよ。どんなに望みが薄くても彼に会いたかった。それが間違い?」
クーパー「いいか、アメリア。間違いだ」

マン博士(マット・デイモン)「(ブランド)教授は人類を救う代案を探し求めた。プランBだ」
アメリア「プランAは不可能?なぜ秘密に?」
マン博士「教授は見抜いていた。公表すれば人は"種"ではなく自分自身や家族を守る」
クーパー「ふざけるな」
マン博士「君だって子供を救うために来た。人間の進化はその程度だ。家族や友人には献身的になれるがその感情は個人の領域を出ない」
アメリア「でもウソを…恐ろしいウソよ」
マン博士「許せないか?だから教授は自分自身を捨てて"種"を救おうとした。自己犠牲だ」
クーパー「違う!犠牲を払ってるのは地球で死にかけてる人々だ。クソ傲慢な科学者が見放したせいだ」
マン博士「希望はない。地球は終わりだ」
クーパー「いや違うぞ」
マン博士「我々が未来だ」

マン博士「君には家族がいる。私にはいないが、人のために生きたいと心の底から思ってる。そういう感情は土台なんだよ。人間らしさを支えてるんだ」

マン博士「なぜロボットに任せないか分かるか?機械に死の恐怖はプログラムできない。人間の生存本能はインスピレーションの源だ。たとえば、父親だ。子供を愛する父親の生存本能。父親は死ぬ間際に何を思い浮かべると思う?子供だよ。子供の顔だ。死の瞬間"生きたい"と心が震える。子供のために」



◯あらすじ
異常気象。大量の砂埃。それに伴う食糧難。植物が少しずつ絶滅していく。今はまだ種が存続しているトウモロコシもいつかは。
人類は滅亡の危機。植物が不足すれば酸素が不足する。人類は窒息による滅亡の危機。
トウモロコシ農場を経営するクーパーの娘のマーフの部屋にある本棚から本が落ちる。マーフは幽霊の仕業だと言う。
クーパーは元宇宙飛行士で、幽霊だというのは非科学的だと考える。
農場用の機械も勝手に動き出す。まるで重力に引っ張られたよう。
ある日、クーパーとマーフは幽霊の仕業ではなく、信号だと気づく。クーパーは示された座標に向かう。こっそりついてきたマーフ。
夜、その座標にたどり着く。そこには極秘の研究施設があった。

そこはもう無くなったはずのNASAの施設。
世論の非難を避けるためにこっそり宇宙の研究を続けていた。
クーパーは宇宙飛行士時代に知り合ったブランド教授と娘のアメリアに再会する。
ブランド教授は、人類を滅亡から救うため、人類が住める惑星を探していること説明。
きっかけは、48年前にワームホールが突然現れたこと。それによる重力異常で、宇宙船を操縦できなくなり、クーパーは墜落したことがある。

ブランド教授は「ラザロ計画」を話す。
「ラザロ」と聞いてクーパーは不吉だと思う。ラザロとは、聖書に登場する名前で、一度死んでしまうがキリストによって復活する。
NASAは、12の有人探索船を宇宙に送った。
その探索船から信号が送られてくるのは年1回。バイナリ送信で移住の可能性のみ。可能性がなければ信号は来ない。
1つの惑星系からのみ信号か届いた。1つの惑星系で3つの星から。確率は悪くない。
ラザロ計画のプランは2つ。
・プランA
宇宙ステーションで移住。重力のコントロールで打ち上げる。
・プランB
人類の存続が可能な人口をいかに宇宙に運ぶか。"人工爆弾"。重さ900キロ以下、5千以上の受精卵。まず10個の受精卵を人口培養。その後は代理出産で人口は急増。30年以内に数百人のコロニーになる。近親交配による遺伝的劣化も問題ない。今地球にいる人間は見捨てることになる。だからプランAの成功を目指す。

ブランド教授は飛行士が必要と考え、クーパーにもラザロ計画に参加するよう頼む。
クーパーは、娘のマーフの未来を救うためにも引き受ける。
クーパーはマーフに宇宙では時間の進み方が違うことを話す。次に会うのはマーフがクーパーと同じ年になったときかもしれない。マーフは「STAY」するよう、信号が来たともいい、クーパーを引き止めようとする。

クーパーは、アメリアやロミリー、ドイルと共に宇宙船エンデュランス号に乗る。
※宇宙船について。
ドーナツ型(途中で故障し、視力検査みたいになる)の恒星船「エンデュアランス号」
エンデュアランス号にくっつく「ランダー」と「レインジャー」
ロボットのTARSと姉妹機のCASEも乗っている。

宇宙へ。
まずは火星近くを経由し土星近くのワームホールを目指す。
信号が送られてきた3つの星について確認。
ローラ・ミラーの星。ローラ・ミラーは生物学の権威。
エドマンズの星。エドマンズは素粒子物理学者。
マン博士の星。マン博士は最高の科学者。11人を率いて孤独な宇宙の旅に出た。科学者で探検家。万に一つの可能性に賭けた。
みんな、人類との再会はないと覚悟して発った。
ワームホールまでスリープ。
クーパーはエドマンズとアメリアが恋人関係なのではないかと直感する。

ワームホールは球体。
2次元の紙で説明。それが3次元ということは球体。

ワームホールを通過し、別の銀河に到着。
ミラーとマン博士の信号はまだ来てる。エドマンズは3年前まで。送信機の故障の可能性もある。
ミラーの星が最も近く、有望。
問題は、予想以上に"ガルガンチュア"というブラックホールに近いこと。
着陸は命がけ。近づきすぎると暗黒に飲み込まれる。
ミラーの星は重力が強く、時間の流れがかなり遅い。ミラーの星での1時間は地球の7年に相当する。相対性理論。
クーパーは、人類滅亡に間に合わなければ任務の意味はないと考え、ミラーの星は諦めるよう提案する。
しかし、間に合わなかった時のためのプランB。
マン博士の星も有望だが、数ヵ月かかる。エドマンズはさらに遠い、
ミラーの星は、情報は少ないが水も有機物もある。
時間も資源と言うなら、遠い星への往復もムダ。
クーパーたちはミラーの惑星へ。ただし、ロミリーは母船に残り、ブラックホールと重力の研究。

ミラーの惑星は水の惑星。ミラーの宇宙船は大破している。山かとか思ったら津波。津波に襲われる。ミラーの情報を取ろうとしたアメリアが津波に飲まれそうになる。CASEがアメリアを連れて走り、宇宙船に乗る。しかし、宇宙船の外でアメリアを待ったドイルが津波に飲み込まれ、死亡。
ミラーもクーパーたちの到着する少し前に亡くなっていた。
宇宙船が浸水。修理。2度目の津波。脱出。
地球での23年間が経過していた。
重力の研究をしていたロミリーだが、ブランド教授とは連絡を取ることができなかった。

地球から23年分の連絡が来ていた。
クーパーの息子は結婚し、ジェシーという娘が生まれた。しかしジェシーは亡くなり、クーパーの父親も亡くなった。
涙するクーパー。息子は父クーパーのことを諦めると言う。(宇宙船からメッセージを送ることができないため、クーパーの生存を息子たちは知らない。)
マーフからの連絡は一度だけ。マーフはクーパーと同じ年になっていた。

残る惑星は2つ。しかし、2つの星に行く燃料はない。だから選ぶしかない。
両方とも有望。エドマンズの星は可能性大。マン博士からは信号が来てる。
アメリア「エドマンズのデータは間違いない。生命を維持できる要素がある」
クーパー「マンの星もだ」
アメリア「私の専門よ。私は、エドマンズを推す」
クーパー「理由は?」
アメリア「ガルガンチュアよ。ミラーの星には炭化水素も有機物とあった。でも微生物さえいなかった。マンの星も同じよ」
それは重力の影響。進化の基本は変異で、すべてを飲み込むブラックホールの軌道上の星では天体衝突が起きず、変異は生じない。
クーパーがマン博士を推す理由は、優秀らしいから。天才で、マンがいたから計画は実現。そのマンがメッセージを送り続けている。
クーパーは隠し事はなしだと言う。エドマンズはアメリアの恋人。
アメリア「正直な気持ちに従いたい〜」

クーパーたちはマン博士の惑星に向かう。。氷の惑星。
スリープ状態のマン博士を発見。
マン博士は氷の惑星の下に陸があると言う。

グランド教授の元で研究しているマーフからアメリアに連絡。グランド教授が亡くなった。
また、グランド教授はプランAが無理であることを知っていた。

マンはこの惑星に可能性があると語ったていたが、それは嘘だった。
地球を経つ時、マン博士には死ぬ覚悟があった。けれど誘惑に負けた。
人類は生きられない星とわかっていながら、人類が生きられる星だという信号を送っていた。
マン博士は二人きりになったクーパーを谷に落とそうとする。
二人は戦う。クーパーのヘルメットが割れ、アンモニアにより呼吸が困難。マン博士に落とされた無線を見つけ、アメリアに連絡。
マン博士により、ロミリーは爆死。
マン博士は母船エンデュアランス号に1人で帰ろうとする。
置いていかれれば生き残ることはできない。アメリアとクーパーは追う。
TARSにより、マン博士は自動でドッキングすることができない。手動で試みるも失敗。無理にハッチを開けたため、爆発。マン博士は宇宙の彼方に吹き飛ぶ。

クーパーは手動でエンデュアランス号とドッキング。
しかし、地球へ帰ることは難しい。
クーパーは、エドマンズの星に向かうことにする。
ガルガンチュアに近づき、TARSをガルガンチュアに送る。その反動で二人はエドマンズの惑星に向かう計画。
しかし、それはクーパーの嘘。それだけではブラックホールに飲み込まれるから、反動として自分も犠牲にする。

アメリアはエドマンズの惑星へ。
クーパーとTARSは別々にブラックホールに入る。
外からみることのできない、"事象の地平線"

そこはマーフの本棚の裏。

本棚の裏から見えるのは子どもの頃のマーフ。
本を落とすことでマーフにモールス信号でメッセージを送る。
あの信号を送っていたのは自分だった。

大人になったマーフは義理の姉や甥っ子が咳の症状がひどいことを知り、医者を連れて行く。
家族を家から出さないという兄。マーフに二度と来ないよう言う。
マーフはトウモロコシ畑に火を点ける。
兄が消火活動している間に、義理の姉と甥っ子を病院のあるNASAに連れて行く計画。また、兄が戻るまでに、自分の部屋の本棚を確認する。

クーパーはTARSが"事象の地平線"とコミュニケーションできる。TARSは"事象の地平線"の解析をした。
クーパーはマーフに、出発前に渡した腕時計を使ってモールス信号でTARSの解析を送る。
マーフはそれに気づく。戻ってきた兄。
抱きしめる。父からメッセージだと。

マーフの研究。TARSによる"事象の地平線"の解析を使い、研究。

クーパーはブラックホールから脱出できる。宇宙を彷徨う。

クーパーが目を覚ますとそこは病院。酸素残り2分で助けられた。

そこはマーフによる人類の移住先の宇宙ステーション。土星の近く。

昔の自宅そっくりの家。そこにはTARSも。TARSを修理する。

クーパーはマーフと再会。クーパーは120歳を超えている。マーフは老衰で死ぬ間際。
マーフの最後は、マーフの子どもたちや家族が看取る。だからクーパーにはアメリアを助けに行くよう伝える。

アメリアはエドマンズの星にいる。すでにエドマンズは亡くなっていた。そこにはコロニーがあり、ヘルメットなしでも呼吸がてきる。