Kagochan

サタンタンゴのKagochanのレビュー・感想・評価

サタンタンゴ(1994年製作の映画)
3.6
とにかく長かった。。。!

ただそのためか不思議な間の取り方、尺の長さ、物語を語るにあたっては不要な部分がたくさんあって、正に映画ならではの演出。
7時間18分がたった150カットほどで構成されており、長回しでゆっくり移動し続けるカットからは時間のリアルな流れを感じさせられる。

とにかく雨の中をいろんな人が歩き続ける。
動物もよく出てくるが、めちゃくちゃ良い動きしてる。

廃れた田舎町がとても良い味を出していて素敵だった。
娘の猟奇的な衝動に駆られて、猫を虐待する姿。
酔っ払いタンゴを踊り狂う居酒屋の大人たち。
これが正しいと純粋に自殺を図る娘。

俺たちはカネを持って村を出て…なんて企てても、結局は誰かに搾取される村人たち。

貧困や社会の不条理、閉鎖的な希望のない労働者たちの退廃した村の空気感、人間の愚かさなど色々と感じられ、なんともいえない作品…
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