はる

あなたを抱きしめる日までのはるのレビュー・感想・評価

あなたを抱きしめる日まで(2013年製作の映画)
4.6
1952年アイルランド
母親を早くに亡くしていたために妊娠の仕組みを知らなかったフイロミナは未婚の母に。厄介払いのため家族によって修道院に入れられますがそこでは養子縁組という名の児童売買が行われていました。
50年後、BBCをクビになったジャーナリストのマーティンとともに息子のアンソニーを探す旅に出かけます。

信仰心の厚いフィロミナとそうでないマーティンの掛け合いが面白いです。
途中、神が手を差し伸べたとしか思えない偶然の出来事があったりして、信仰についても考えされられます。
原作はこのマーティン自身の著書『The Lost Child of Philomena Lee』
実話ベースです。

ジュディ・デンチって性格がきつそうな役が多いイメージでしたが、ここでのフィロミナ役はロマンス小説が好きな可愛らしいおばあちゃんでした。(言いたいことはハッキリ言う)
先入観を持たない息子にフィロミナの印象を聞いてみたら「アメくれそうな優しいおばあちゃん」と答えていました。
演じ分けるのが役者の仕事ですが、ジュディ・デンチの演技には毎回感動させられます。それに加えて脚本も素晴らしくてイギリスの長編小説を読んでいるような感覚でした。無駄なシーンがひとつもない。これ見るのはもう3回目ですが、今回も心地良い時間を過ごせました。
スティーヴン・フリアーズ監督とジュディ・デンチの組み合わせってやっぱりいいですね。
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