spica

ノスタルジアのspicaのレビュー・感想・評価

ノスタルジア(1983年製作の映画)
-
動く絵画、映像付きの詩という感じで、意味がわからないなりに、いいものに触れてボワーっとしている感じで見ていた。

ところが、ラスト近く、急に主張が目立って強くなった気がした。
ドメニコのローマの演説からの焼身自殺。
干上がった温泉と蝋燭の火、アンドレイが失敗してもチャレンジを続け、失敗のまま終わるのかと思ったら3回目に成功する。世界は救済された!?
2人とも亡くなってしまうのだが、決してなくならないものを残して死んだ気がする。故郷のことを思う気持ち。故郷を思う魂が永遠にその故郷を支えている。

監督自身、故郷を愛している。それなのに亡命を選ばざるを得ない状況だ。自分の戻るところは故郷だと思っている。わかってくれ〜
アンドレイが監督を象徴しているのなら、ドメニコも監督の分身だろう。「このままでは破滅が待っている。違うだろ。なんとかしないと」。身をもって抗議するドメニコに気持ちを託す。

大きな思いを信じられないくらい美しい映像と音で描いた芸術だった。

こういう映画って、見る人のレベルに合った解釈しかできないから、なんかすごい低レベルな感想をまとまりなく書いてしまったような。
自分のためにとりあえず残しておこう。すみません。
spica

spica