「ヨーロッパを圧縮して詰め込んだ映画?」
老人のホテルオーナーが、尊敬するホテル・コンシェルジュのグスタヴと自分の若き日を回想するお話です。ホテルは架空の国、ズブロフカ共和国にありますが、ズブロフカってオーストリア、ハンガリー辺りにあったっけかな?と想像できる気がしてきます。
画面の縦横の比率が正方形から、ストーリーが進んでいくと横長になったりと、変わっていく凝った造りになっています。色遣いもおしゃれで色調の統一感が可愛く、セットもどこかミニチュア感があります。
面白く派手なスピーディーな展開で、目が離せません。本格ミステリーなら追っかけや銃撃戦は手に汗握るシーンだが、本作では爆笑シーンとなります。冬季オリンピック?のコースでスキーで逃走する殺し屋をそりで追いかけるシーンは、ほんと笑いました。国境も民族間対立もないグランド・ブダペスト・ホテル、泊まってみたくなりました。