ねる

グランド・ブダペスト・ホテルのねるのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ウェス・アンダーソン監督の映画を初めて見ました。

ざっくりとした感想としては
・前知識の通り世界観がかわいい
・独特なテンポ感
・惹き込む描写が巧く、脚本は可もなく不可もなく

といった感じです。私は少女趣味なのでこういったホテルや服飾、画面いっぱいに広がる可愛らしい色合いにときめきました!赤や紫、ピンクに水色など場面場面の色彩の美しさが1番印象的です。残酷な描写も多々ありましたが、もはや血も可愛い赤色に見えていました。笑

他にも、模型を使った表現やピンクやオレンジの暖色たっぷりの照明、ノスタルジックと童話が融合したような景観が大好きで惹き込まれました。噂に聞いていた壮大なシンメトリーも感じることができてよかった!

序盤は、作家と対談するオーナーとゼロが同じ人物に見えず(人種的にも、賢さ的にも)困惑してしまいました。
内容もだいぶ詰め込んだな〜!といった印象です。かなりアップテンポで物語が進んでいきました そのため飽きるといったことはありませんでしたが、処理能力が乏しい私は巻き戻して確認すると言ったことをしながら見ていました。
女性から始まり、作家のメタフィクションによって引き込まれ、何重にも包まれた物語を1枚ずつ捲っていくような、時の流れを感じられる 世界観に反して重みのあるお話でした。あと視点が効果的に動かされていたカメラワークも良かったです。
脚本のみに言及すると、特別な面白さは感じなかったですが、挟まれるギャグも面白く、視覚的な美しさも相まって終始楽しい気分で見終えることが出来ました。

どうでも良い事ですが、序盤のシーンで作家によりゼロが「聡明そうだ」と言われていたのも、アホの子みたいだったゼロも歳を重ねて賢くなったんだねとなんだか嬉しかったです。

他の映画も見てみようと思います!
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