【どこから見てもウェス・アンダーソン】
ああウェス・アンダーソン。どこから見てもウェス・アンダーソン。
GODIVAみたいなお菓子で創ったような美。
とことんオシャレで変てこな世界観。
なにがすごいってPhotoひとつでも大変な構図なのに映像の中すべてが計算された絵画のような世界観なんだもの。
そんな世界観にエロスでグロテスクなものを少し足すことによってビビットな世界観がより際立つ。
この監督はなぜここまでこだわるのかというくらいに小道具ひとつひとつに手を抜かずにオリジナルに徹するその姿勢は職人魂を感じさせる。
半分現実と半分幻想のその世界は今は亡きシュテファン・ツヴァイクへの敬意とピタリとマッチする。
んんんでもこの世界観が完璧すぎて伸びしろが感じられないのは少し残念に
感じられる。
だからこの作品を初ウェス・アンダーソンとして観るのは非常にもったいない見方なような気がする。観るならまだ荒削りな初期作品から観るのをおすすめします。
607本目