KenzOasis

ブルージャスミンのKenzOasisのレビュー・感想・評価

ブルージャスミン(2013年製作の映画)
4.0
「恨んだ側の人間は、そう簡単に忘れられるもんじゃないんだ」

ウディアレンらしいなって感じる一本。ケイトブランシェットとサリーホーキンスの演技と、それによる対比が最高に素晴らしかった。
ケイトブランシェット、擦り切れそうになっている時の表情がうますぎましたね。すげえ、って声がなんども漏れました!

ジャスミンは裕福すぎたんです。魅力的な女でいることに。それが最終的には不憫さを際立たせてしまうわけですが…
ジンジャーはそう言う意味では裕福ではないけど自分の力で生き抜くことができた。難点はそれぞれにあるんですけど、それはみんなそれぞれ、そんなもんですもんね。

あと、男としては、スマートすぎるよりダサいところが目立っていいんじゃないかと思いました。ダサく、カッコ悪くなるくらい愛しちゃえばいいんです。
お金持ちも、華やかな生活は見た目はかっこいいけど、やっぱそこだなあ、と。
今のおれ、超だせえ、っていじられそうなくらいな方がいい。妙なプライドみたいなものを自分で切り崩し、向き合ってしゃんと立ち上がる男こそかっこいいよね。

皮肉と不幸を、ジャズとブルームーンにのせて描かれる、素敵なウディアレンワールドでした。
やっぱり好きだな、この人。
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