ふみプク

グレイ・ガーデンズ 追憶の館のふみプクのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

華やかな生活から衰退まで、きれいな色からどんどん彩度が下がるグラデーションを見ているようだった。奔放で夫により掛かるイーディーは、呆れてしまうけどパフォーマーとしては見ていてうっとりしてしまう。資産が尽きて生活が荒廃していく中、昔にすがっているイーディーの呪縛から逃れられないリトルイーディーはまだ若くやり直しができるから、見ているこちらは「さっさと見放せばいい」と思ってしまうが、昔は女性が独り立ちで活躍するのも難しい時代、どこに行っても足を引っ張られる時代だったということがなんとも。やっぱり母と罵倒しながら暮らすのが心地よいのか、母子の会話や生活はリズミカルでどこか滑稽で前向きでもある。精神が壊れてしまっても、リトルイーディーの、自分が在りたい姿を忘れない姿は見ていてじんわりしたし、最後は母とわかりあえたのが良かった。ファッショナブルなスタイルも見応えあり。
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