くじら

ドレミファ娘の血は騒ぐのくじらのレビュー・感想・評価

ドレミファ娘の血は騒ぐ(1985年製作の映画)
2.7
前情報全部嘘です。なんとか教授エロスモノにこぎつけようとする周りの大人たちを感じる。

起承転結を爆速で走り切ってあとは全部黒沢清の遊び場。海への道最高〜〜!

初めのキャンパス初入場シーンの前景後景が入り乱れながら並走するカメラはもう完成の域。途中途中女に過ぎ去られる男たちがアクセントとなって学生たちの花が咲いていく。

そのおかげで最後のピクニックがちゃんとメインディッシュになっているのが可愛い。

ただ、黒沢監督作品に期待する人間の可愛さが全然なかった。人間がいなかった…もう少しだけ待てば哀川翔や役所広司など、黒沢清にとって「スッ」と人間を超えられる役者との出会いがあるわけで、そうならないと人間を描けないのか…と気付く。
人間の不在に伴って、ユーモアがなかったのも悲しい。

何度か見なきゃ…と思いつつ、人の無邪気な実験に一生懸命付き合うのは疲れる思いもある。掴めない黒沢清は初めて。ただずっとドレミファ娘が可愛いので大体全部無問題。
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