・ジャンル
サスペンス/リベンジ/バイオレンス/スラッシャー
・あらすじ
ある年の夏、ニューヨークから片田舎の川沿いの町へとやって来た作家のジェニファー
その目的は初の長編小説を大自然に囲まれた静かな環境で書き上げる為だった
しかし一見すると平和なこの町で彼女は凄惨な目に遭う事となる
余所者の彼女に目を付けた地元の男達4人に嫌がらせの末に代わる代わる犯されてしまったのだ
苛烈な暴行とレイプによって絶望の淵に立たされたジェニファー
やがてその感情は怒りへと変わり彼女は復讐を決意し…
・感想
1977年に実際に起こった事件を元に描かれたリベンジ系サスペンス/スラッシャー作品
後にリメイク版がシリーズ化し、2019年には今作の正統な続編も製作されている
そのリメイク版を観る為に鑑賞
ストーリーは至ってシンプルで都会の女性が田舎の粗野な男とその取り巻き達にレイプされ復讐殺人を行う、という物
しかしその過程や前後が丁寧に描かれており、主人公ジェニファーの心象風景も上手く示されていてなかなか面白かった
特に被害を受けた後の絶望する彼女の姿が誇張なくリアルに描かれていたのが個人的に良かった
これはエロ目的の作品ではない、と裸体や濡れ場を挟みながらも明確に示せている点も素晴らしい
加害者達がどうクズなのかもちゃんと紐解かれていてそこも印象的
ただそれだけに第一の死者、マシュー殺害の場面で4人がかりとはいえコテンパンにやられた女性とは思えない力技を発揮していたのが少し引っ掛かった
あと全体的にご都合主義的な復讐のスムーズさが目立っていたのも惜しい
そういった描写の粗さはレイプシーンでも見受けられて犯す際の男達の挙動があまりにも滑稽過ぎたのが気になったり…
また警察もしくは保安官に頼る事が無かったのも何かなぁ…
田舎の厭な部分をそこを通して描く事も出来ただろうに…
まぁ元の事件の詳細を知らないので史実に則っていたら仕方ない部分ではあるんだけど
そういったやや雑な点を除けば余白の活かし方も上手いし良い作品
でもリメイク版シリーズ及び続編では前述の様な粗が取り除かれてると嬉しいかな