このレビューはネタバレを含みます
雰囲気が最高のミステリ映画。
そして恋愛映画……。
見せ場がたくさんあって飽きさせない。
「ニューシネマ・パラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレ監督が送る名作。
(ここから若干ネタバレ)
終盤の展開に唖然とし、優雅な女性の歌声を聞きつつ呆然としながらエンドロールを眺めた。
これは何だ、「未来世紀ブラジル」(トゥルーエンド)のエンドロールを観たときのあの感じに似ていた。
“贋作の中にも真実はある”という言葉、最後の「ナイト&デイ」は確かにあったが……。
辛い……。
ちょっとロバート疑ってごめんと思ったりもしてたんだけどさ……。
(途中オールドマン自身も疑ってたけどさ)
……ただネットのネタバレ考察を読んでいくと、まだ見落としてるところがあるのではと思ってしまう。
鑑賞時こそ主人公不憫と思ったけど、ビリーが一枚噛んでいたり、オールドマンのこれまでの悪行やビリーへの扱いなどを思い出すと、ある意味天罰が下ったのかも……。
主人公が呆然としながら思い出すのは盗まれた絵画ではなくクレア(偽)なのも、ある種絵画よりも大事なものに出会ってしまった、騙されてもクレア(偽)の事が忘れられないともとれるし。
まあほろ苦いけど……。