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鑑定士と顔のない依頼人の4869のレビュー・感想・評価

鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)
5.0
ラストの衝撃を言葉にするならば、
''全身の力が抜け、身体が痺れ、心が宙に浮く''そんな不思議な感覚だった。

目に見えぬものに感じた美しさに翻弄され、強く愛し、魂をも奪われていく。
エンニオ・モリコーネの音楽は目に見えぬとも、その彩られた旋律の美しさと強さに心を奪われてしまう。
この映画での主人公の立場は音楽によって更に引き立てられていた。
要するにエンニオ・モリコーネ最高。

偽物を見極める立場の鑑定士は、偽りの愛には気づけない。その対比が面白い。
だからこそ、純粋に愛を抱いた彼に同情し、胸が苦しくなる。

何度でも観たい。

(余談)
ジェフリーはバルボッサのイメージが強すぎるため、今回の役の人間味が一層強く引き出されていたように感じた。
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