このレビューはネタバレを含みます
くる、くる、くる…と気付いてしまっていてもその痛みからは逃れられない。
予備知識なしで観賞し、散りばめられる伏線から予想はついてしまったとしてとも、哀しすぎるラスト。心が壊れたジェフリー・ラッシュの最後の無表情が残像のように頭に残る。
初めて知った愛を裏切りで失った老人の背中のなんと小さいことか。確かに偏屈な人物ではあるし、不正もしているが、ここまでの仕打ちをうけるほどのペナルティが彼にはあったのだろうか。
人が良い方向に変わった先にあるものがあれだと救いがない。
後味は全くスッキリしないものの、印象深い作品。調度品は素晴らしいし、趣味もステキ。
その周りに集まる人間の業や欲には絶望的な気持ちにさせられる…orz