竜平

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロンの竜平のレビュー・感想・評価

4.5
「マーベル・シネマティック・ユニバース」11作目。『アベンジャーズ』でのニューヨーク決戦後じつはヒドラの残党に奪われていたロキの杖「セプター」。アベンジャーズによるその奪還作戦から物語が始まる。

タイトル的に『アベンジャーズ』の2作目っぽいけども、これはここまでの10作品すべての流れを組んだ続編という感じ。今作あたりからは一見さんお断り、ならぬ立ち入り禁止レベル。ちなみに『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』勢だけはまだ無関係。というわけでストーリーはもちろん、登場人物とその内情という観点からも『キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー』までは確実に見ておくべき、かな。今回の事の発端となってしまうのはアイアンマンこと「トニー・スターク」。序盤にある思わぬ影響、元からある心情による行動がいろいろと問題を引き起こしてしまい、そしてそれがアベンジャーズ内のいざこざや新たなる強敵をも生み出してしまう、という。ここらへん前半なんかはとくに情報量も多いし展開も足早、なもんで初見はちょい置いてかれてしまった記憶。改めて見ると今作に於いての布石、のみならずMCUというシリーズに於いての今後の伏線が至る所に存在してることに気づく。公開当時よりもその後の作品がたくさん出た今、更におもしろさを感じれるような内容なんじゃないかなと。

今作で生まれてしまうヴィランは、なんともロボットらしい理論や思想で人類抹殺を謀ろうとする「ウルトロン」という人工知能。更にセプターによって能力を得たという強化人間「ワンダ」「ピエトロ」の双子も登場。この強キャラたちによって今作のバトルがまた楽しいものになってたりする。アベンジャーズの面々で言えば、例えば「ソー」のムジョルニアのくだり、中盤の「ハルク」の危うさ、ブラック・ウィドウこと「ナターシャ」の過去チラ見せなど、細かい見どころがたくさん。てか、こう言ってはなんだけど見てきた人にだけわかる胸熱なシーンや新展開というのが山盛りてんこ盛りなんだよなと。個人的にはホークアイこと「クリント」の知られざる私生活、とそこにあるドラマにやられる。常人であるからこその彼の立ち位置、そしてワンダとピエトロを導いていく様なんかも非常に印象的。ちなみに「ヴィジョン」も今作から登場、その方法みたいなのはまぁ見てのお楽しみってことで。

規格外のCG映像、ヒーロー個々の暴れっぷり、ハイパーやりたい放題なアクションというのももちろん素晴らしい。ひょんなことから巻き起こるアイアンマンvsハルクの図も完全に見もの。にしてもこんだけ大集合すると、みんな我が強いもんでやっぱり団結に時間がかかってしまうんだよねーなんて。これは1作目から、更に後の『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』まで続く流れ。そんなこんなで終わり方も描き切らないという絶妙具合よ。次回作はニューカマー、『アントマン』。
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