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アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロンのarchのレビュー・感想・評価

4.7
エンドゲームに向け、究極にまでボルテージを上げるため改めて鑑賞。(10/21)
アベンジャーズ2作目、1作目を大きく超えるクオリティのアクションとストーリーが繰り広げられます。主となるのは1つ"アベンジャーズは地球を守る存在なのか"だと思います。トニーは来るべき侵略を恐れ、未知の領域の力に手を出そうとします。しかし結果として生まれたのは"ウルトロン"。世界を救うには1度滅ぼすしかないという彼はアベンジャーズ最大の敵となるのです。

描かれていているのは善意の多面性。良かれと思って行う善意が最悪呼び起こしてしまう。
「アイアンマン3」の延長線上にあるこのジレンマが今作でもトニーは直面します。
今作では「アイアンマン3」で描かれていた彼の恐怖がよりはっきりと描かれています。彼が最も恐れるは地球を救えず、仲間を救えず"1人で生き残る"ことなのです。アベンジャーズ3をラストをこれを踏まえて見ると辛すぎます。トニーという人間が如何に変わり、ヒーローとして責任を感じているかが分かる作品となっていると思います。

また今作ではそれぞれのキャラもより一層掘り下げられていて、特にホークアイなんかが掘り下げられていて良かった。その中でも個人的にはキャップがラストに言う「暖かい家庭を望む男は氷の中で死んだ」という言葉。彼が争いのない世界を潜在的に恐れているということ。つまりは自分の居場所が争いの中にしか見いだせていないという事実にキャップは気づかされます。ここから来る先程の言葉が妙に割り切ってしまったというか、人から遠ざかってしまったように感じられてしまい、やるせなかったです。初見の時には感じなかった感情でした。
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