自殺防止啓発映画であることは理解した。
主人公の自殺の理由が薄弱なのも、リアルに寄せた結果かも知れない。
主人公を美人の土屋太鳳さんにしたので、テーマがブレるとも思ったが、それは些細なことかもしれない。
清水富美加さんが吉田羊さんになる時間は、時間が止まったままの母親にはきっとないに等しい。
その後悔が実感できて、初めて成仏する演出(10数年は長過ぎるけど)や、林檎ちゃんが見えているのは、差し迫る虫男による精神同調なのかとか、優し過ぎる演出な気もする。
きっと熟れたトマトを落下させた画の方が衝撃度は大きい。
若年層向けだろうから、そういった配慮も有るのだろう。
虫男は、嫌悪感を実体化させたかったモデリングデザインだろうと思うが、纏わりつく蛇の様なのでも良かった気がする。
私が言いたいのは、『死にたくなったらインドへ行け!』だ。
べナレスのガンガーのガートに行けば、きっと死生観も変わると思う。
少なくとも私は変わった。
生きているって、それだけで凄いことだよ。
あと有森也実さんに、たまには幸せな役を上げて下さい。