このレビューはネタバレを含みます
「世界で一番幸せになって」
母親からワジダへのこの言葉が何よりも最後に心に沁みた。
その言葉やワジダの望む自転車のプレゼントも、全て夫を中心にしていた生活から夫がいなくなり、母と娘の2人きりになってから出たもので、2人が生きている社会を如実に表しているようだった。
作品内で描かれる社会の構造はすぐには変えられない。(日本の生活と既視感がある場面も…)
自転車に乗って楽しそうなワジダはどのように成長していくのだろうか。
母親は病院に勤めるようになるのだろうか。
メイキングの話も含めて、サウジアラビアの社会の一面を知ることができた映画だった。