あき

300 スリーハンドレッド 帝国の進撃のあきのレビュー・感想・評価

4.0
総体的なレビューは厳しめが多いけど、個人的には前作より本作のほうが格段に楽しめた。
前作の陸上戦と時間軸を同じくした海戦を描いた本作は、フルCGな背景等基本的なエッセンスは前作と同じだけど、前作より7年経過がいい意味で功を奏し、CG技術等の目覚ましい進歩で前作の残念感を克服するどころか迫力が増し増しの圧倒感が素晴らしい。
かつ、続編が先天的に背負う“続編は本編を越えられない“という偏見をいったん頭から排除して観れば、前作が誰もが知るキャスト頼みの単なる肉弾戦に終始し、展開に深みがなく途中で飽き始めてさえしまうのが、今回のは前作のキャストのキャラ立ちには見劣りするとは言え、肉弾戦に加え頭脳戦で凌ぎを削る戦いを描いたのに加え、敵役の人物背景もしっかり描くことで感情移入が短視眼的になるのを避けることに成功し、単なる勧善懲悪ではなくストーリーにも厚みを増してるところを観ればそういった偏見を乗り越え、十分な満足感を体感できるはずだ。
そして、史実として、この海戦の結果を見てペルシアの王が戦意を喪失して撤退させた功績も踏まえて本作を観ると、更に改めて物語に厚みが増す。
あき

あき