アキエ

アデル、ブルーは熱い色のアキエのネタバレレビュー・内容・結末

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

カンヌ史上初、作品と共に主演女優2人も最高賞を受賞したという作品。
1人でこのタイミングで見れて良かった。
画や女優の所作の一つ一つの美しさはもちろんのこと、振り返れば振り返るほどスルメイカのように味が出てくる作品だった。
まずはあの性愛シーンを10日間も撮影したというレア・セドゥとアデル・エルザルコプロスに最大級の拍手を。

レズビアンの話だけど、中身は普遍的な初恋の話。
もっというと人の生の話。
冒頭の授業で出てきた、視線を交わしたとき、どういう感情が芽生えるだろうか?から始まる運命的な出会いは、結局生徒の発言の通り後悔だったのだろうか。否であってほしい。
生きてきた環境が違う2人のすれ違い、強烈な初恋と失恋の模様は誰にでも刺さるものがあったのではないだろうか。
食べるものの違いや囲まれた友人の違い、教養の違い。ディティールが細やかに、少し酷なくらいに描かれてた。

↓良い考察で勉強になりました。

https://www.skyperfectv.co.jp/program/st/eiganosora/article/detail.php?k=blueisthewarmestcolour

「相手が好きすぎて、自分のことを大事にすることを疎かにすると関係は終わる、ということについて改めて考えさせられました。でも、それって相手を失ってからじゃないと気づけないんですよね」

確かに。この映画で少し我に帰る。

うまくいかないし不平等で哀しくて虚しいことが現実であり「生」そのものなのだと思わされた。
這い上がるには、受け入れて、打開して、自ら変化するしかない。

最後の最後までアデルが気の毒で、
結果的に彼女の人生に晴れが来ることを祈る。
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