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アデル、ブルーは熱い色のnanamiのレビュー・感想・評価

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)
4.2
最高。3時間があっという間に過ぎた。

LGBTに焦点を当てつつも、
本題は実際に私達の周りでも起こり得ているであろう、
’’恋愛の始まりから終わりを極限までナチュラルに描いたラブストーリー’’。
かつ、ちゃんと映画らしい「美しい絵になるカット」が多く差し込まれていて、
映画見てるなって感覚も得られる。
公園でのラブシーンや、アデルが海に浮かぶシーンは特にたまらない。

本作の何よりの魅力は、
アデルとエマの飾らない美しさと人間らしさ。
ポスターを見たときは
「青い髪の美しいエマに夢中になる女の子のお話」と思っていたけれど、
エマはもちろん、アデルもとてつもない魅力を持った女性というのが
イメージと違う点だった(いい意味で裏切られた)。

ノーメイクで無造作な髪型、口の周りをソースだらけにしながらボロネーゼを頬張る女の子。
はじめはアデルのことを、自分に無頓着な子だなとしか思わなかったけれど、
彼女の飾らない本来の姿がどんどん映し出されていくうちに、
何て美しい子なんだと惹かれていった。
実際、作中でアデルは男女問わずたくさんの人を虜にしてしまうし、
エマはアデルのことを「私の美の女神」と知り合い達に紹介するのも納得できたな。

もちろんエマもとても魅力的。
彼女もノーメイクなのに息を飲むほど美しい・・。
快活であたりが良く、自分のやりたい事に向かって真正面から取り組む、素晴らしい女の子。
あと色気がすごい。

そんな互いの魅力に惹かれ合う彼女達も、
価値観、育った環境、考え方の違いで少しずつ心がすれ違っていき、
結果的には涙と鼻水でぐちゃぐちゃになりながら喧嘩をして
別れを迎えてしまう展開には涙腺が緩んだ。
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