ちろる

死神ターニャのちろるのレビュー・感想・評価

死神ターニャ(2013年製作の映画)
3.6
この監督の「時時エブリデイ」がわりとくだらな面白系だったので、評価の高いこちらの方も。
仕事が退屈すぎて交通事故て死んだ人間に乗り移った死神と、災いを引き起こす人間の女が出会い、災いの渦が拡大していく騒動を描くファンタジックコメディ。 
ハンバーグが突然食べたくなったとか、死神が乗り移るきっかけからゆるい!!
しかし、このゆるい演出でありながら、割と確信をついた脚本で、感情のない主人公の死神と共に人間らしさとは?について改めて考えるような流れとなっていて少し感動。
人間となった死神は、「三日間の間に涙を流さなければ死んでしまう」という運命を背負う。
死ぬとは存在が消滅してしまうということ。
それでも彼には感情がないのだからその恐れも悲しみもよく分からず、ただ時間が流れてしまう。
さぁ、どうする?死神よ!
芹澤興人さんによる飄々とした演技がコミカルかつ、味があり、テンポいい展開も含めて最後までこの異色の作品に入り込めました。
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