猫田

トム・アット・ザ・ファームの猫田のネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

亡き人の面影を探し、孤独が3人を狂わせているような気味悪さ。
火が消えたような雑然とした影のある室内や、色みが少ない田舎の風景が心象を表してるようだった。
孤独から這い上がる者と、這い上がれない者を見せてくれるようなラストも秀逸。それが、そっくりそのまま都会に出ていく者と、田舎に残る者の対比にもなってるようでまた面白い。
背筋が凍る二重ラストまでゾクゾク感が持続。
自分的には、独特な閉塞感のある田舎に住み孤独感に支配された人間はこわすぎるという、田舎の闇を垣間見るサスペンス。そこに大切な人を亡くした人間の悲壮感と性的マイノリティーが上手く絡んでいた感じ。
ラストの曲まで皮肉が効いてる。
主人公のドラン君より兄貴役の俳優さんが抜群に良かった。
シンプルながら繊細さを感じる映像は、やっぱりセンスがいい
猫田

猫田