このレビューはネタバレを含みます
実話を元にしてるというのがこれまたゾッとする。宗教と男尊女卑。融合すると、こんなに途方もない闇が生まれるもんだな。ねじ曲がった性善説がさも当然であるかのように見せられるのがすでにこっちからするとホラーの域。本来なら一番忌むべき殺人という行為自体を神の名の元に正当化するって、どう考えても到底理解できない。そして、それが子供たちに親からの素晴らしい教えのごとく受け継がれてゆくってのも鳥肌がたった。知らぬ間にゆっくりと張り巡らされた蜘蛛の糸に絡めとられて身動きが取れなくなっていく恐怖。秀逸