柏エシディシ

罪の手ざわりの柏エシディシのレビュー・感想・評価

罪の手ざわり(2013年製作の映画)
2.0
仕事柄、あちらの国の方と接する機会が多いのですが、
どこか狂騒的な、彼の国の景気の良さに、薄寒さというか、不気味さを感じる事が多々あります。

その正体、実態というものを、ジャ・ジャンクー監督が、その内側から炙り出している様な作品だと感じました。

この手のノワール物は好物なのですが、香港、韓流映画とは、また違ったテイスト、テンポ感がとても、新鮮でした。

しかし、どのエピソードも、感情的に高まる(若くは、どうしようも無い所まで落としてくる)、分かり易いクライマックス感が私は感じる事が出来無く、ノレ無かったのが正直な所。

この手の世界観をエンターテインメントの中に昇華してくる他のアジア系ノワールと比較して、その点が不満でした。

それでも、今時分に、彼の国の内側から、こういった視点を提示する事は、物凄い事だとは思いました。
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